母とミカン
この前、看護師さんから聞いた話。
お昼ごはんのとき、あまり食欲がなかった母。
看護師さんは、デザートについていたミカンを一房ずつ母に食べさせていたそうです。
ごはんはあまり食べなかった母ですが、ミカンはよく食べていたそうです。
一房ずつあげて、最後の一房。
看護師さんが
「最後の一房ですよ~」というと、
それまで目を閉じていた母が、
突然目をパカ~っと開けて看護師さんを見つめたとか。
ここしばらくは、昼も夜も常に目を閉じているので、
看護師さんはすごくびっくりしたそうです。
「作り話みたいだけど、ほんとなんです」と看護師さん。
わかります。母らしいです。としみじみ納得したのでした。
母が元気だった頃、
一緒にこたつでミカンを食べていたことを思い出しました。
私はものすごく大雑把な性格ですが、なぜかミカンの食べ方だけは丁寧で、
白い筋もきれいにとって、ティッシュの上に一房ずつ並べて、
一個全部むき終わってから食べるのです。
私が丁寧にミカンの筋をとっている側で、
母もミカンを食べていました。
私がまだ一個むき終わらないうちに、母の手元にはミカンの皮が三個ぶん並んでいます。
…すごいスピードだな~と思って顔を上げ、
母がミカンを食べているところをみてみると、
なんと母は、ミカンの皮をむいた後、
一個まるごとをぱかっと二つに分けて、
ばくりと一口、ばくりともう一口。
つまり一個のミカンを二口でたいらげていたのです。
母も私もB型・・血液型でははかり知れない、母の大胆なミカンの食べ方に驚きました。


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